はく(嘔吐)原因として、ロタウイルスやノロウイルスによる嘔吐下痢症は有名ですが、実は嘔吐の原因は非常に多岐にわたります。細菌性腸炎(サルモネラ、キャンピロバクター、O157など)であれば、通常の嘔吐下痢症とは異なる治療が必要ですし、腸重積症の場合は緊急で大きい病院での治療が必要となります。
盲腸(虫垂炎)の場合は手術の検討が必要ですし、稀ですが胃十二指腸潰瘍、腹膜炎、急性膵炎、食物アレルギー、先天性消化管閉塞などの可能性もあります。お腹の病気ばかりを考えがちですが、頭の病気(片頭痛、頭蓋内出血、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、脳症など)や呼吸器感染、腎泌尿器感染でも吐く場合があるので注意が必要です。中にはセキ、ゲップ、便秘、不規則な生活習慣や異物を飲み込んでいるなど、意外なことが原因であることも。いずれにせよ、脱水や緊急性の有無を判断することは非常に重要です。